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── 『マインド・ゲーム』を監督されることになった経緯からお願いできますか。

   プロデューサーの田中栄子さんから「これをやってみないか」というかたちで原作を見せられたんです。

── その時に初めてロビン西さんの原作をご覧になったんですか。

   いえ。その何年か前に、STUDIO4゚Cで『音響生命体ノイズマン』('97)をやってる時に、森本晃司さんに「こんな面白いマンガがあるんだよ」と言われて、「MIND GAME」を見せてもらったことがあったんです。確かに面白いマンガなんですよ。かなり非凡な感じで。画はラフで、一見泥臭いようにも見えるんですけど、凄く上手くて洒落てて、描きたいことが表現できているんですよね。こんな面白いのに、どうして有名にならないんだろうと不思議に思うような作品だったんです。

── 監督をやろうと思われた理由は?

   その話をもらったとき、ちょうど、やれるなら何か演出をやってみたいなと思っていたんですよ。STUDIO4゚Cでは、森本さんだけでなく、田中達之さんたちもこの漫画にハマっていたんですよね。その人たちを差し置いて、僕がやらせてもらっていいのかなとは思いつつも、面白い作品にできるんじゃないかと思いました。

── 最初から劇場作品として制作する企画だったんですか。

   そうです、最初から映画という話で。「勇気があるなあ」と思いましたけどね(苦笑)。原作が有名なわけでもないし、僕もいきなり長編の監督ですもんね。普通なら通りそうもない企画じゃないですか。それをちゃんと作って公開しちゃうところが、STUDIO4゚Cの凄いところなんだと思うんですけど。

── 湯浅さんとしては、この原作をどのように映像化しようと思われたんでしょうか。

   原作に凄く勢いがあるんですよ。その勢いをフィルムに出すにはどうしたらいいんだろうと思いました。画に関しては、原作はラフに描くことで勢いを出している部分があるんですけど、アニメーションだと完成するまでに作業工程がいっぱいあるために、どうしてもキレイな整った画になっちゃうんですよ。そこは大事なところで、あまり丁寧に一生懸命に絵を描いているように見えるのは作品上まずいと思ったんです。できるだけラフに、一見いい加減に作ったように見えるけれど、よく見るとちゃんとしている。内容を語っている。というのがコンセプトでした。













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